< 2004年11月 >
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宗教の信仰と神の信仰は別

ぼくは宗教を信仰しているが、神と呼ばれる存在をまったく信仰していない。 あまり理解している人は多くないようですが、宗教の信仰と神の信仰は別の物 なのです。

では「感謝します」と発言した場合、何もしくは何処に向けて発言しているの かという問いが出るかもしれません。これは単一の何かに向けてという事では ありません。

その事態その物へ感謝しているのです。

人は物事を単純に理解しようとする場合が多いようです。多神教であってもあ たかも一神教のように理解している人がいるのもその一例かもしれません。

一神教では神は唯一で他は精霊や天使であったりします。多神教を信仰してい る場合でも、いずれかの神が最高神で、他が一段低くなっているような理解を している人がおり、それでは一神教とあまり変りません。

最高神が唯一であるという一神教にすぎなくなってしまいます。

多神教とは等しく多くの神がいるという信仰なので、どの神が強いとか弱いと か、最高とか最低とかの区別がない物です。

ぼくの信仰する宗教には神とよばれる存在は規定されません。また支配的立場 や指導的立場に何者かが存在してもいません。等しく多くの事態があるという 事以外は何もないのです。

もっとも理解してほしい事は「中心」という思考がないという事です。宗教そ のものさえも中心ではありませんし、教義そのものにも中心がありません。ま してや中心的な立場もありえません。このあたりは真の理解に時間がかかりそ うです。

人は中心なく存在できるか

人は存在するのに中心は必要ありません。しかし中心を信じてしまう人が多い ように感じます。これを主人公主義とでも呼びましょうか。

小説にしても漫画にしても主人公の存在によって物語が存在しているという信 仰があるようです。物語はその構造上主人公を必要とする物です。主人公のな い物語はありえないでしょう。

しかしながら物語は本当は主人公など必要ではないのです。主人公なくしても 物語は成立します。物語そのものを語らないならば、主人公は不要なのです。 そして語らなくても物語はいまだ存在しているのです。

現実の世界は物語にはまだなっていません。そして語る事もしません。そこに は主人公はいないのです。自分が主人公ではないという事を認識すべきです。

物語は主人公を必要としますが、語らない事柄に主人公は不要です。いる方が 害です。

そこに中心はありません。中心がある方が害です。

しかし人が有能に働くには中心は不要ですが指針は必要です。スポーツであれ ばルールが必要です。

ルールなくしては、ゲームができません。そこでは人が中心なのでしょうか?

ぼくはゲームには実際は中心がないのだと思っています。中心ではなく別の物 があるのだと思います。さて、それはなんなのでしょうか。

中心は不要です。ただし時には中心を信仰してみたくなるかもしれません。気 をつけるべきです。

語る事は下品なのか

物語を語るという事が下品な行為であるという認識は必要かもしれません。し かし何かを語るためには物語は必要です。語るという事その物が実際は下品な 事なのでしょうが。

下品といいましたがなぜでしょう。もし或る種の人達に或る部屋の事がらを知 られたくない場合は、そこに鍵をかければ良いのです。そして部屋がある事、 鍵がかかっている事を語らなければ良いのです。語らずとも遠ざけようとした 人以外はその鍵を開ける方法を知っているのです。

鍵をかけた人物以外が部屋の場所を示し、鍵がかかっている事を教えるのは下 品ではないでしょうか。鍵をかけた人物が遠ざけた人を招く事になるのではな いでしょうか。

それよりも本来近づくべき人が、近づく時期を早めるという価値の方が高いと 思うのかもしれません。ぼくもそういう方向の人間です。

あえて語ってしまうのです。

しかし語る事が下品である事を認識しています。そして不正確にしか語れない 事を恥じます。

いつか必要な人が必要な時に思いだしてくれるなら、それで十分です。

Author: sakito Category: /diary/2004 Permalink: Permalink
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