概要
音楽理論の独自研究メモ
ちゃんとした理論は「楽典(musical grammar)」で学ぶ必要がある。
勉強中の参考にメモしている物なので、本来の理論ではない物とか、間違っている事項があるかもしれない。
徐々に修正したいが、鵜呑みにせずにちゃんと調査してください。
用語に関して
ピアノ界に限らず日本の音楽系はイロハ表現とか変な日本語表現と英語とイタリア語がまざり合いして利用されている。それも合理的な使い分けしているわけでなく、単に習慣的な利用が多い。
自分は独学中心なのとエレキギターも同時学習な影響もあり、全部英語表現を主軸に覚えている。
この文でも英語表現になっていて意味が不明な場合があるかも知れないがご了承ください。
代表的な用語対応表(例)
- CDEFGAB = ドレミファソラシ= ハニホヘトイロ
- メジャースケール = 長調
- マイナースケール = 単調
- Cメジャースケール = ハ長調
- G Clef = ト音記号
- F Clef = ヘ音記号
鍵盤番号
鍵盤には番号が付いています。左から1、2、3……と番号が付きます。
ルール的には以下になっています
- 鍵盤1 = A
- 鍵盤88 = C
また、音にも番号が付いており、88鍵盤だと以下になります
- 一番左のC(鍵盤4のC) = C1
- 真ん中のC(鍵盤40のC) = C4
- 右端 = C8
これは音の番号になっているため、61鍵盤等でも中央のCはC4の音がするように設定されています。
そのため、61鍵盤の場合は以下のようになっています。
- 左端 = C2(鍵盤16の音)
- 右端 = C7(鍵盤76の音)
61鍵盤はCを極力多くし、かつ最低限弾けるようになっています。
61鍵盤等は左端の鍵盤番号は本当は16ですが、これはかなり混乱するので、C2とかの表現を使います。
ただ、メーカーによっては音番号を0から数えるメーカーもあります。つまりC0、C1……と表記する。これは電子機器だと0からカウントするためです。
電子機器を普及させるために作成されたみたいですが、C3とC4が同じ音、みたいな事があるので混乱の元ですね……
国際標準は1から数えるので、中央の音はC4で統一してほしいです。
テトラコルド
テトラ=4、コルド=弦、で4つの弦、4音を表現する用語。
古代ギリシアでは4音を基礎音組合せとしていた。
4音なので以下の3パターンの組み合わせが存在する
- ディアトノン: 全全半
- クローマティコン: 短3度、半半
- エンハルモニオン: 長3度、半(より短い)半(より短い)
ディアトノンが音の基礎となっている。
- 全全半 = C、D、E、F
- 全全半 = G、A、B、C
として、この二つを併せると、「CDEFGABC」となり、現在のCDE方式の音になる。
ルートになる音を「トニック(tonic)」と呼び、この場合は「C」と「G」のトニック、2トニックを組合せたスケールになる。
これを「ダイアトニック(Di a tonic、Diは2組とか2対の意味)」スケールと呼ぶ。
これから、トニックをCG以外の組合せも可能という事になる。
異名同音
- B♯ = C
- C♭ = B
- E♯ = F
- F♭ = E
スケール
スケールは音の並び方の事です。
スケールには種類があり
- クロマチックスケール(Chromatic scale): 1オクターブにつき12音にて構成されたスケール
- ナノトニックスケール(Nonatonic scale): 1オクターブにつき9音にて構成されたスケール
- オクタトニックスケール(Octatonic scale): 1オクターブにつき8音にて構成されたスケール
- ハプタトニッックスケール(Heptatonic scale): 1オクターブにつき7音にて構成されたスケール
- ヘキサトニックスケール(Hexatonic scale): 1オクターブにつき6音にて構成されたスケール
- ペンタトニックスケール(Pentatonic scale): 1オクターブにつき5音にて構成されたスケール
- テトラトニック(4音)、トリトニック(3音)、ダイトニック(2音)等も存在する
ただ現代西洋音楽においてこの名称をそのまま利用しない事も多い
16世紀あたりからは以下が主に利用されていた
- ダイアトニックスケール(Diatonic scale): 1オクターブにつき7音にて構成されたスケール。1オクターブ12音で7音の組合せだと7パターンになる
- マイナースケール、ナチュラルマイナースケールを包含
- メロディック、ハーモニックマイナースケール
19世紀あたりからは、以下のスケールも整理された模様
- クロマチックスケール:12音
- ホールトーンスケール:6音
- ペンタトニックスケール:5音
- ディミニッシュスケール: 8音
ダイアトニックスケールには以下の7種類(7モード)が存在する
- Ionian、イオニアン(メジャー): 全全半全全全半
- Dorian、ドリアン: 全半全全全半全
- Phrygian、フリジアン: 半全全全半全全
- Lydian、リディアン: 全全全半全全半
- Mixolydian、ミクソリディアン: 全全半全全半全
- Aeolian、エオリアン(ナチュラルマイナー): 全半全全半全全
- Locrian、ロクリアン: 半全全半全全全
メジャースケール
メジャースケール(major scale)は「CDE……」という音の並び方になります。
Cメジャースケールの場合、以下のようになる
C、x、D、x、E、F、x、G、x、A、x、B、C(ルート+2+2+1+2+2+2+1、全全半全全全半)
これを「度数」(ディグリー、Degree name)で表現すると
I、x、Ⅱ、x、Ⅲ、Ⅳ、x、Ⅴ、x、Ⅵ、x、Ⅶ、Ⅰ
になる
他のスケールもこの度数にあてはめて考える事になる
たとえば以下がDメジャースケールになる。
D、x、E、x、F♯(G♭)、G、x、A、x、B、x、C♯(D♭)
Dメジャースケールは「♯が二つ」ある。つまり key sign(調号)が「♯二つ」の場合はDメジャースケール(ニ長調)である事を示している。
度数がⅦまでなので、key signの最大は7個である事がわかる。
さて key sign 無しから、7個まで並べると以下のようになる事になる(平行調も記載している)
♯は以下
I(ルート) |
Ⅱ |
Ⅲ |
Ⅳ |
Ⅴ |
Ⅵ |
Ⅶ |
メジャー |
マイナー |
key sign |
長調 |
短調 |
異名同音 |
C |
D |
E |
F |
G |
A |
B |
C |
A |
無し |
ハ長調 |
イ短調 |
|
G |
A |
B |
C |
D |
E |
F♯ |
G |
E |
♯1個 |
ト長調 |
ホ短調 |
|
D |
E |
F♯ |
G |
A |
B |
C♯ |
D |
B |
♯2個 |
ニ長調 |
ロ短調 |
|
A |
B |
C♯ |
D |
E |
F♯ |
G♯ |
A |
F♯ |
♯3個 |
イ長調 |
嬰ヘ短調 |
|
E |
F♯ |
G♯ |
A |
B |
C♯ |
D♯ |
E |
C♯ |
♯4個 |
ホ長調 |
嬰ハ短調 |
|
B |
C♯ |
D♯ |
E |
F♯ |
G♯ |
A♯ |
B |
G♯ |
♯5個 |
ロ長調 |
嬰ト短調 |
|
F♯ |
G♯ |
A♯ |
B |
C♯ |
D♯ |
E♯(=F) |
F♯ |
D♯ |
♯6個 |
嬰へ長調 |
嬰ニ短調 |
G♭メジャー(変ト長調) |
C♯ |
D♯ |
E♯(=F) |
F♯ |
G♯ |
A♯ |
B♯(=C) |
C♯ |
A♯ |
♯7個 |
嬰ハ長調 |
嬰イ長調 |
D♭メジャー(変ニ長調) |
♭は以下
I(ルート) |
Ⅱ |
Ⅲ |
Ⅳ |
Ⅴ |
Ⅵ |
Ⅶ |
メジャー |
マイナー |
key sign |
長調 |
短調 |
異名同音 |
C |
D |
E |
F |
G |
A |
B |
C |
A |
無し |
ハ長調 |
イ短調 |
|
F |
G |
A |
B♭ |
C |
D |
E |
F |
D |
♭1個 |
へ長調 |
ニ短調 |
|
B♭ |
C |
D |
E♭ |
F |
G |
A |
B♭ |
G |
♭2個 |
変ロ長調 |
ト短調 |
|
E♭ |
F |
G |
A♭ |
B♭ |
C |
D |
E♭ |
C |
♭3個 |
変ホ長調 |
ハ短調 |
|
A♭ |
B♭ |
C |
D♭ |
E♭ |
F |
G |
A♭ |
F |
♭4個 |
変イ長調 |
ヘ短調 |
|
D♭ |
E♭ |
F |
G♭ |
A♭ |
B♭ |
C |
D♭ |
B♭ |
♭5個 |
変ニ長調 |
変ロ短調 |
|
G♭ |
A♭ |
B♭ |
C♭(=B) |
D♭ |
E♭ |
F |
G♭ |
E♭ |
♭6個 |
変ト長調 |
変ホ短調 |
F♯メジャー(嬰へ長調) |
C♭(=B) |
D♭ |
E♭ |
F♭(=E) |
G♭ |
A♭ |
B♭ |
C♭ |
A♭ |
♭7個 |
変ハ長調 |
変イ長調 |
Bメジャー(ロ長調) |
上記だと異名同音があるので、整理すると以下のようになります(リトルピシュナ第1組NO1に準拠して整理している)
I(ルート) |
Ⅱ |
Ⅲ |
Ⅳ |
Ⅴ |
Ⅵ |
Ⅶ |
メジャー |
マイナー |
key sign |
長調 |
短調 |
C |
D |
E |
F |
G |
A |
B |
C |
A |
無し |
ハ長調 |
イ短調 |
D♭ |
E♭ |
F |
G♭ |
A♭ |
B♭ |
C |
D♭ |
B♭ |
♭5個 |
変ニ長調 |
変ロ短調 |
D |
E |
F♯ |
G |
A |
B |
C♯ |
D |
B |
♯2個 |
ニ長調 |
ロ短調 |
E♭ |
F |
G |
A♭ |
B♭ |
C |
D |
E♭ |
C |
♭3個 |
変ホ長調 |
ハ短調 |
E |
F♯ |
G♯ |
A |
B |
C♯ |
D♯ |
E |
C♯ |
♯4個 |
ホ長調 |
嬰ハ短調 |
F |
G |
A |
B♭ |
C |
D |
E |
F |
D |
♭1個 |
へ長調 |
ニ短調 |
F♯ |
G♯ |
A♯ |
B |
C♯ |
D♯ |
E♯(=F) |
F♯ |
D♯ |
♯6個 |
嬰へ長調 |
嬰ニ短調 |
G |
A |
B |
C |
D |
E |
F♯ |
G |
E |
♯1個 |
ト長調 |
ホ短調 |
A♭ |
B♭ |
C |
D♭ |
E♭ |
F |
G |
A♭ |
F |
♭4個 |
変イ長調 |
ヘ短調 |
A |
B |
C♯ |
D |
E |
F♯ |
G♯ |
A |
F♯ |
♯3個 |
イ長調 |
嬰ヘ短調 |
B♭ |
C |
D |
E♭ |
F |
G |
A |
B♭ |
G |
♭2個 |
変ロ長調 |
ト短調 |
B |
C♯ |
D♯ |
E |
F♯ |
G♯ |
A♯ |
B |
G♯ |
♯5個 |
ロ長調 |
嬰ト短調 |
7個まで可能という事は、7個まで弾ける必要があります。つまり、鍵盤に7オクターブないと弾けません。
1オクターブは「A」から開始します。つまり左端がAで7オクターブだと、12 * 7 = 84鍵という事になります。これに4鍵(1/3オクターブ)足す事で、全音が弾ける事になります。
ピアノが88鍵盤なのはこのためです。
あと記載してて思ったが、日本人はハニホ方式でも覚えておかないといけないの極めて非効率だな、って印象。国際的には音+メージャーとかだけで覚えているのに……
マイナースケール
マイナースケール(minor scale)は「ABC……」という音の並び方になります。
Aマイナースケールの場合、以下のようになる
A、x、B、C、x、D、x、E、F、x、G、x、A(ルート+2+1+2+2+1+2+2、全半全全半全全)
AマイナースケールとCメジャースケールは構成音が同じです。このように構成音が同じスケールを「平行調」と言います。
メージャースケールの「-1.5音」すると平行調のマイナースケールになる。
調号の数による追加音順
調号♯は増える度以下の音が追加される
調号♭は増える度以下の音が追加される
注意:この鍵盤画像は嘘があります。本来の黒鍵は指で押しやすいように真ん中からずれているのですが、面倒なので同じ幅にしてあります
この画像でわかりますが、♯6個とかの6個以上はあまり利用されません。わざわざ6個以上の物を利用するよりも、ずらした音で音を記載した方がミスが減るだめです。
実際に弾くだけであれば、5個まで覚えれば良いでしょう。
調号の法則
- ♯:一番末尾の調号の一つ上の音がroot音になる
- ♭:一番末尾の一つ前の音(♭付き)がroot音になる
コード
スケールからコードが導かれる事になる。
ダイアトニックスケール上のコードを、ダイアトニックコードと呼ぶ
コードは通常、1度、3度、5度、7度、9度、と詰み重ねるのが基本。
- トライアドコード(3和音)
- セブンスコード:トライアドに7th(7度)の音を追加した4和音
メジャーコード
- 1度、3度、5度の音
- ルートから「5番目」、「8番目」をあわせた音
- ルート、+4、+3
マイナーコード
- 1度、3度♭、5度の音
- メジャーコードの3度の音を半音下げたコード
- ルートから「4番目」、「8番目」をあわせた音
- ルート、+3、+4
ピアノだとメジャーコードおぼえると、マイナーは覚えるの簡単ですね……。ギターだと3度の音を抑えている指がわからなくなったりしますが……
まあ、ギターでもどうせ指板の音覚えるので、3度の音がどれかわかるようになります。
- omit3 = 5(ギターだとパワーコードと呼ばれるコード)